#03 UIアニメーション入門

「動き方」でキャラクターが変わる

現実の物体は等速では動きません。ボールを投げれば加速し、着地する前に減速する。扉を開ければ最初はゆっくりで、途中から速くなる。アニメーションの「動き方」——イージングはその加速・減速のプロファイルです。

同じ距離・同じ時間の移動でも、イージングが違えばUIの「性格」はがらりと変わります。


6種類のイージング、一斉比較

ボタンを押すと6つのボールが同時に動き出します。数値や名前より、動きの「印象」を感じてください。

6種のイージングを同時再生。「機械的」から「弾む」まで、同じ距離・同じ時間でもまったく違う印象

linear(機械的)は等速で、ロボットのような印象。ease-in(消えていく)は最初ゆっくりで加速——力が尽きた物体が落ちていく感じ。ease-out(着地する)は素早く動き出して減速——自然で最もよく使われる。ease-in-out(滑らか)は両端が丸く、上品な印象。overshoot(元気)は少し行き過ぎて戻る生き生きした動き。elastic(弾む)は大げさに行き過ぎる、遊び心のある動き。


入場と退場の法則

これを覚えておくだけで、アニメーションが自然に見えます。

現れるとき(入場)→ ease-out を使う。素早く動き出して、着地するようにゆっくり止まる。扉が開く、荷物が届く、通知が現れる——これらは「力を持って現れ、優しく止まる」。

消えるとき(退場)→ ease-in を使う。ゆっくり動き出して、加速しながら消える。力が尽きて消えていく物体のように。

この法則を逆に使うと不自然になります——次のデモで体感してください。


法則を守る vs 破る

モーダルを開いて、閉じてみてください。

「正しい」は入場がeaseOut・退場がeaseIn。「不自然」は逆。開閉して違和感を体感

「不自然」な方は、入ってくるときもたついて、消えるときも締まりがない。法則を守るだけで、アニメーションは「当たり前にそこにある」自然な動きになります。


overshoot でアプリらしさを出す

少し行き過ぎてから戻る動き(overshoot)は「生き生き感」を与えます。チェックマーク、お気に入り登録、送信完了——こういった「ポジティブなアクション」に使うと効果的です。

どちらもお気に入り登録のアニメーション。overshoot版はアイコンが「弾んで」生き生き感がある

overshoot は乱用すると「うるさい」UIになります。ポジティブなアクションの結果表示——登録完了、送信完了、いいね——に絞って使うのが効果的です。