マネージドKubernetes まねーじどくーばねてす
簡単に言うとこんな感じ!
Kubernetesって自分で動かそうとすると「エンジンの整備」から自分でやらなきゃいけない車みたいなもの。マネージドK8sはその整備をクラウド業者が全部やってくれる「レンタカー」だよ!乗るだけでOKで、面倒な管理から解放されるんだ!
マネージドK8sとは
マネージドKubernetes(マネージドK8s)とは、Kubernetesのセットアップ・運用・バージョンアップといった管理作業をクラウドプロバイダーが代わりに担ってくれるサービスのことです。「K8s」は「Kubernetes」の略称で、K と s の間に8文字あることからきています。
自前でKubernetesを構築する場合、コントロールプレーン(Kubernetesの司令塔となるコンポーネント群)のインストール・設定・セキュリティパッチ・障害対応などをすべて自分たちで行う必要があります。これは専門知識が深く必要で、維持コストも高くつきます。マネージドK8sでは、この面倒な部分をAWSやGoogle Cloud、Azureなどが肩代わりし、利用者はアプリケーションのデプロイと運用だけに集中できるようになります。
ビジネスパーソンの視点で言えば、「サーバーの管理を丸投げできる代わりに、アプリの動かし方だけ考えればいい」という状態を作り出せるサービスです。システム発注・選定の場面では「K8sを自前で運用するか、マネージドを使うか」はコストとリスクのトレードオフとして必ず検討ポイントになります。
マネージドK8sの構造と仕組み
Kubernetesは大きく2つの層に分かれています。マネージドK8sでは、どちらの層をクラウド側が管理するかがポイントです。
| レイヤー | 役割 | セルフホスト | マネージドK8s |
|---|---|---|---|
| コントロールプレーン | クラスター全体の管理・スケジューリング | 自分で構築・運用 | クラウド業者が管理 |
| データプレーン(ノード) | 実際にコンテナが動くサーバー群 | 自分で管理 | 多くは自分で管理(一部は業者管理も可) |
マネージドK8sを使う流れはこんな感じです:
[あなたのチーム]
↓ アプリのコンテナイメージを登録
[クラウドのマネージドK8s]
↓ 自動でサーバーに配置・スケール
[コンテナが動くノード(VM群)]
↓ エンドユーザーへサービス提供
[ユーザー]
「K8s」の読み方・覚え方
「K8s」の「8」は、KとSの間にある ubernete の8文字を数字で省略したものです。同様の略記として「i18n(internationalization)」「l10n(localization)」などがあり、IT業界では頭文字+文字数+末尾文字の形で略す慣習があります。「K8s」は「ケーエイツ」または「ケーハチス」と読まれることもありますが、正式には「Kubernetes(クーバネティス)」と読みます。
マネージドK8sが特に有効なケース
- 少人数・内製エンジニアが少ない:Kubernetesの運用専任者を置けない場合
- スピード重視:インフラ構築の時間を削ってアプリ開発に集中したい場合
- 可用性・セキュリティを担保したい:クラウド業者のSLAに乗っかりたい場合
- スケールが読めない:急な負荷増大にも自動対応させたい場合
歴史と背景
- 2014年 — GoogleがKubernetesをオープンソースとして公開。もともとGoogleの社内システム「Borg」の設計思想を元にしている
- 2015年 — Cloud Native Computing Foundation(CNCF)が設立され、Kubernetesをホスト。業界標準化が加速
- 2017年前後 — AWS・Google Cloud・Azureが相次いでマネージドK8sサービスを正式リリース。それまでは自前構築が当たり前だった
- Google Kubernetes Engine(GKE):2014年に先行提供、2015年正式GA
- Azure Kubernetes Service(AKS):2018年正式GA
- Amazon Elastic Kubernetes Service(EKS):2018年正式GA
- 2019〜2020年 — マネージドK8sが「コンテナを本番運用するデファクトスタンダード」に。エンタープライズ採用が急増
- 2022年以降 — Serverless系(Fargateなど)との組み合わせでノード管理も不要にする「フルマネージド」な構成が普及。さらなる運用負荷の削減が進む
主要なマネージドK8sサービスの比較
3大クラウドの代表サービスを比較します。
| サービス名 | 提供元 | 特徴 |
|---|---|---|
| GKE(Google Kubernetes Engine) | Google Cloud | KubernetesはGoogleが生み出した技術。最もアップストリームに近く、新機能対応が早い |
| EKS(Amazon Elastic Kubernetes Service) | AWS | AWSの豊富なサービス群との連携が強み。国内シェアも高い |
| AKS(Azure Kubernetes Service) | Microsoft Azure | Azureとの親和性が高く、Entra ID(旧Azure AD)との統合が容易 |
| OKE(Oracle Container Engine for Kubernetes) | Oracle Cloud | OCI(Oracle Cloud)環境との統合特化 |
| セルフホスト(kubeadmなど) | 自前 | 最大の自由度・カスタマイズ性。その分、運用負荷が高い |
以下の図は、セルフホストKubernetesとマネージドK8sで「誰が何を管理するか」の違いを示しています。
関連する規格・RFC
| 規格・仕様 | 内容 |
|---|---|
| CNCF Kubernetes Conformance | CNCFが定めるKubernetesの互換性認定プログラム。マネージドK8sがこれを取得していると標準準拠が保証される |
| OCI(Open Container Initiative)Image Spec | コンテナイメージの標準仕様。Kubernetesはこの仕様に準拠したイメージを実行する |
関連用語
- Kubernetes — コンテナのデプロイ・スケール・管理を自動化するオープンソースプラットフォーム
- コンテナ — アプリとその実行環境をまとめてパッケージ化する技術
- コントロールプレーン — Kubernetesクラスターの司令塔となるコンポーネント群
- etcd — Kubernetesがクラスターの状態情報を保存する分散KVストア
- EKS — AWSが提供するマネージドKubernetesサービス
- GKE — Google Cloudが提供するマネージドKubernetesサービス(Kubernetesの発祥元)
- AKS — Azureが提供するマネージドKubernetesサービス
- Infrastructure as a Service(IaaS) — 仮想マシン等のインフラをクラウドで提供するサービスモデル