データと前処理

データ分割 でーたぶんかつ

訓練データテストデータ検証データ過学習クロスバリデーション機械学習
データ分割について教えて

簡単に言うとこんな感じ!

AIを作るとき、持ってるデータを「練習用」「腕試し用」「本番テスト用」に分けておくことだよ。全部使って練習すると「その問題しか解けないガリ勉くん」になっちゃうから、ちゃんと別々にしておく必要があるんだ!


データ分割とは

機械学習やAIモデルを開発するとき、手元にあるデータをいくつかのグループに分けて使い分けることをデータ分割(Data Splitting)といいます。料理に例えると、食材(データ)をすべて試食(学習)に使い切らず、出来栄えを確認するための「味見用」や「最終チェック用」を取り分けておくイメージです。

なぜ分ける必要があるのかというと、過学習(オーバーフィッティング)を防ぐためです。過学習とは「練習データは完璧に解けるのに、見たことのない新しいデータには全然使えない」という状態のこと。試験勉強で言えば「過去問だけ丸暗記して、ちょっと応用が効かない」状態です。分割することで「本番に近い環境でちゃんと使えるか」を事前に確認できます。

AIやデータ分析の発注・評価をする立場からすると、「どうやって分割しているか」はモデルの信頼性に直結する重要ポイントです。分割方法が不適切だと、精度が高く見えても実務では使い物にならないモデルが出来上がります。


データ分割の種類と役割

分割名別名役割よくある割合
訓練データTraining Data / 学習データモデルが「学習」するためのデータ60〜80%
検証データValidation Data学習中に「チューニング」するためのデータ10〜20%
テストデータTest Data / 評価データ最終的な性能を「評価」するためのデータ10〜20%

覚え方:「練習・特訓・本番テスト」

  • 訓練データ=毎日の練習(ここで覚える)
  • 検証データ=模擬試験(調整・修正に使う)
  • テストデータ=本番の試験(触れるのは最後の1回だけ!)

テストデータを学習や調整に使ってしまうのは「試験前に答えを見てしまう」のと同じ。一度見たら、それはもう「本番テスト」として機能しなくなります。

代表的な分割比率

用途・規模訓練検証テスト
データが多い(数十万件〜)80%10%10%
データが中程度(数万件)70%15%15%
データが少ない(数千件以下)60%20%20%

歴史と背景

  • 1960年代〜:統計学の分野で「サンプル外検証」の概念が生まれる。学習に使ったデータで検証するのは循環論法だという認識が広まる
  • 1974年:サイラス・スティーンとロバート・ティシラーニらが交差検証(クロスバリデーション)の基礎的な手法を研究。データが少ない場合の代替策として体系化される
  • 1980〜90年代:ニューラルネットワーク研究の発展とともに「訓練・検証・テストの3分割」が標準的な手法として定着
  • 2000年代〜:ビッグデータ時代に入り、大量データを前提とした分割戦略が多様化。層別抽出・時系列分割など目的に応じた手法が普及
  • 2010年代〜:深層学習ブームで再注目。Kaggle等のデータコンペで「リークなし分割」の重要性が広く認知される

分割手法の種類と使い分け

基本の3分割以外にも、データの性質や目的に応じたさまざまな手法があります。

手法名特徴向いているケース
ホールドアウト法シンプルに2〜3グループに分ける基本手法データが十分にあるとき
k分割交差検証(k-fold CV)データをk個に分け、k回繰り返し評価データが少ないとき
層別サンプリングクラスの比率を保って分割正例・負例の偏りが大きいとき
時系列分割時間順を崩さず「過去→未来」で分割売上・株価など時系列データ
グループ分割同一ユーザー/施設が複数セットに混入しないよう分割医療・ユーザー行動データなど
データ分割の代表的な手法 全データをどう分けて使うか 全データ(100%) ①ホールドアウト法 訓練データ(70%) 検証(15%) テスト(15%) ②k分割交差検証(k=5) Fold1(検証) Fold2(訓練) Fold3(訓練) Fold4(訓練) Fold5(訓練) (折り返しながら全5パターン繰り返し → 平均精度で評価) ③時系列分割 過去データ(訓練) 直近(検証) 最新(テスト) 時間→

データリークとは

データリーク(Data Leakage)とは、テストデータの情報が訓練・検証の段階に混入してしまうことです。これが起きると、評価結果が実態よりはるかに良く見えてしまいます。発注時に「精度99%」という提案を受けたら、「リークが起きていないか」を確認するのが重要なチェックポイントになります。


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